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あなたのビルは大丈夫ですか?|ネズミ・害虫対策のポイントを解説

2024.07.16

前回、前々回と、「空気環境測定」「貯水槽清掃」など、ビルにおける環境衛生について解説してきました。
今回ご紹介するのは、「ネズミ・害虫などの調査と防除」についてです。
実施の対象となる建物や行う頻度、建物オーナーが知っておきたいポイントなどを解説します。
 

ビル管理における害虫防除とは?

 
ビル管理には、建物内外の清掃や保守が含まれますが、ネズミ・害虫の防除も重要な要素です。
建物における害虫被害は利用者に悪いイメージを与えるだけでなく、住人や従業員の健康にも影響をおよぼす可能性があります。

そうならないためにも、建物オーナーは有害生物の防除に取り組むことが求められます。
法的な対象となるのは、「特定建築物」と呼ばれる床面積が3000㎡以上のオフィスビルや商業施設などです。
これらの建物は国の建物環境衛生管理基準によって、環境衛生上良好な状態を維持することが求められます。
その中で、半年(6カ月以内)に1度、ネズミ・害虫の生息調査をすることが義務付けられているのです。
調査で異常が見つかった場合は、専門の業者に依頼するなどしてそれらを防除しなくてはなりません。

ネズミ・害虫が引き起こす問題

 
問題を引き起こす有害生物の例として、ネズミ、ゴキブリ、ハエ、蚊、ノミ、シラミ、ダニなどが挙げられます。
これらの発見情報がなくても、建物内に生息していないとは限りません。
たとえ新しい建物であっても、ネズミや害虫が発生するリスクはあり、それが原因で次のようなさまざまな深刻な問題を引き起こす可能性があります。

①衛生問題

 - ネズミや害虫は感染症などの健康被害を引き起こすことがあります。特に、商業施設や工場といった食品を扱う場所では食中毒などの原因となるリスクがあります。

②商品被害

 - 商業施設などでは、ネズミによる商品被害が発生することがあります。被害を受けた商品は廃棄となり、経済的損失を招くことがあります。

③施設の損傷

 - ネズミは電線や建物の構造物をかむことがあり、施設の損傷や火災を引き起こす恐れがあります。

④顧客や従業員の不安

 - ネズミや害虫の存在は、顧客や従業員に不安や不快感を与え、建物のイメージを悪くします。

⑤法的問題

 - 衛生基準や建物の保健管理に沿って適切な対策を取らなかった場合、法的な問題が発生する可能性があります。

IPM(総合的有害生物管理)とは?

 
IPMは「Integrated Pest Management」の略称で、日本語では「総合的有害生物管理」と訳されます。
これは人や環境への影響を極力少なくして防除を行うための手法で、さまざまな技術を組み合わせて総合的に対策を講じるものです。
ネズミ・害虫の生息を0にすることは現実的ではありませんが、IPMでは次の3つの水準が設けられ、それぞれ必要な措置が定められています。

①許容水準

環境衛生上、良好な状態です。施行規則に基づいて、6カ月に一度(発生の多い場所では2カ月に一度)定期的な調査を継続します。

②警戒水準

放置すると問題につながる可能性がある状況です。警戒水準値に該当する区域では整理、整頓、清掃など環境整備の改善が必要です。改善が見られない場合は、人などへの影響がないことを確認し掲示を行ったうえで、毒餌などを中心に薬剤処理を行う必要があります。

③措置水準

ネズミや害虫が多く発生し、すぐに防除が必要な状況です。水準値を超えた区域では、環境的な対策を行うと同時に、薬剤や器具を使った防除作業を実施する必要があります。

ネズミ・害虫の調査方法と防除方法

 
調査と防除の方法は有害生物の種類によって異なりますが、主に次のようなものがあります。

調査方法

 - ネズミや害虫の発生実態を把握するために目視調査やトラップを用いた捕獲調査を行います。また、アンケート用紙を管理者などに配布し、被害状況を調べることもあります。

防除方法

 - 毒餌や捕獲器を使用してネズミを防除する方法や、室内に薬剤を充満させて害虫を防除する方法。また粘着トラップを使用した方法などがあります。

まとめ

 
建物の見えないところでネズミや害虫による被害が広がっているかもしれません。
深刻な被害に発展することを防ぐためにも定期的な調査と防除は欠かすことのできないものです。
いずれも専門的な知識が必要なため、専門業者に依頼することをおすすめします。
特に、防除に薬剤を使用する場合は、建物の利用者などに健康被害を与えることのないように留意しなければなりません。

長野県・新潟県・富山県・石川県エリアにおけるネズミ・害虫の調査と防除は、実績豊富な信越ビル美装にお任せください。

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